10月例会報告:「社会福祉」と「企業経営」の融合-「障害者雇用への取組み」保護から自立へ・ノーマライゼーションへの変革-

10月9日、柏商工会議所にて10月例会が開催されました。
今例会にて、片桐会長をはじめ千葉商工会議所青年部の方々がオブザーバー参加されました。
今回の主題は、社会福祉と障害者雇用についてです。
鈴木委員長の趣意説明にて、「ノーマライゼーション」とは障害者と健常者の区別のない社会のことであるという説明を受けました。また、経営の神様と称される渋沢栄一の「社会的責任のある者は社会的責任を負う」という言葉を引用し、私達経営者にとって考えさせられるテーマであると実感させられました。
第1パートでは、障害者の基礎知識を学びました。障害者は主に3つ分類されます。①身体障害 ②知的障害 ③精神障害です。
※補足として、うつ病は、精神障害に分類されます。ただし、認定を受けないと障害者として認定されません。同じく、認知症も分類されますが認定を受けないと障害者として認定されません。
日本人の人口の障害者が占める割合は約6%といわれています。
50人以上雇用している企業には障害を雇用しなくてはいけない、つまり法定雇用率は2%です。守らないと罰金が科されます。
第2パートでは、障害者認定を受けている会員の実体験を聞きました。仕事で重症を負ったにも関わらず、10ケ月に及ぶ入院リハビリを経て社会復帰したお話でした。
第3パートでは、行政として障害者雇用に力を入れている岡山県総社市のVTRを見ました。
全国初、障害者を雇用する専門部署を設置した市です。その名も「千人雇用センター」です。
その取組は、相談員が就職を希望する障害者と会話をよくすることによって、その人の特性を見極めることです。相談員は仕事を覚えればその能力を発揮することができるとみています。「特性にあった場を見つければ活躍する場がある」ということです。その一方で雇用主に話を聞いてみると、コミュニケーションが取りづらいといった問題点もあるようです。
ノーマライゼーション発祥の地といわれているデンマークについての紹介がありました。この国の障害者雇用についての理念は、健常者と同じことをするのではなく、「障害者の個性を最大限に活かせる場を提供」であるとのことです。
第4パートでは、ゲストを招いたパネルディスカッションが行われました。
障害者のサポートをしている、特定非営利法人自閉症サポートセンター 関口様、障害者雇用をされている㈱東京自働機械製作所 増田様、会員である㈱花園サービス 坂本君、行政として障害福祉就労支援センター 野村様、会員である柏市議会議員 助川君の5人で行われました。
その中で出た意見は、
・柏市でも総社市と同じ取組を行っているが、企業によって障害者雇用について温度差がある。
・障害者を雇用しているが、日常生活のフォローもしなくてはいけない。行政などの支援がほしい。
・障害者を雇用することについてや現在雇用していることについて相談できるネットワークを構築する必要がある。
・行政と福祉からの企業への働きかけが少ない。(障害者就業率…千葉県平均1.71%、柏市1.6%)
・障害者を雇用しているが、製造業なので危険な事があるのでそこが心配だったが実際は危ない事もなく大丈夫だった。ただ、他の仕事への広がりがない。
・行政がサポートしてくれると雇用してくれる企業が増えると思う。
等々の意見がでました。
最後に関口氏の言葉ですが、「ノーマライゼーションを難しく考えないでください。雇用するだけがノーマライゼーションではない、日常の道端から見守るのもノーマライゼーションです。」
以上が今例会の内容でした。
私達経営者は、社会福祉という観点からも世の中をみていかなくてはいけない、自企業だけでなく社会という広い目でみていく必要性を考えさせられる例会でした。
例会終了後、青年部部室にて千葉商工会議所青年部の方々と今後の青年部の運営方針について話し合いました。千葉商工会議所青年部の皆様、ありがとうございました。
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新入会員 溜川冬樹君 会員委員会

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